はじめに
東京大学ではMathWorks社の提供するソフトウェア「MATLAB」を全学で導入しており,学内構成員に対して個人端末での利用,教育・研究用の共用端末での利用,情報基盤センターが提供するスーパーコンピュータシステムでの利用をサポートしています.
このページでは個人端末でのMATLABの利用について説明しています.
MATLABについて
MATLABは,科学技術計算を目的に開発されたプログラミング言語,およびこれを用いた数値計算・数式処理ソフトウェアです.代数・幾何・解析の各数学処理をはじめ,機械学習や統計分析・データの可視化・制御シミュレーションとそのハードウェアへの実装といった,さまざまな用途に利用できます.コードを書かずにGUIで操作することも可能なため,工学・理学などの専門分野における研究利用はもちろん,プログラミング初学者の基礎教育や,人文科学・社会科学の分野におけるデータ分析でも容易に導入できます.
東京大学ではライセンスの包括契約を行っており,学生および東京大学に雇用されている教職員は個人の端末から下記の機能を追加の費用負担なく利用できます.提供される機能は大学の状況と契約内容により増減する場合があります.
- MATLABのインストールと利用
- MATLAB Onlineの無制限利用
- PCブラウザから利用できるオンライン版のMATLABです.
- MATLAB Mobileの無制限利用
- スマートフォン・タブレット向けに提供されているアプリです.
- MATLAB Toolbox
- 東京大学の包括ライセンスページの「利用可能な製品の一覧」に記載された関連オプション製品を利用することができます.
- MATLAB Driveの保存容量 20 GB
- MATLAB Online等のデータを保存可能なクラウドサービスです.
- オンラインチュートリアルコースの受講
- MATLAB Graderの利用
- プログラムコーディング課題の作成・問題の配布・自動採点・評価を一括で行えるサービスです.
利用目的は教育・研究活動とそれに関連する業務に限ります.営利目的での利用はできませんので,必要な方は,別途MathWorks社へお問い合わせください.
また,利用の際は「情報システム本部が管理・運用する外部サービスの利用にあたっての注意事項」も参照してください.
利用開始の手順
MATLABの利用にはMathWorksアカウントの作成が必要です.また,包括ライセンスの有効化にはUTokyo Account,および東京大学から提供されたu-tokyo.ac.jp
で終わるメールアドレスが必要です.
UTokyo Accountをまだ使ったことがなければ,先に「UTokyo Accountを使い始めるには」を参照してください.また,u-tokyo.ac.jp
で終わるメールアドレスの一例として,ECCSクラウドメールを利用可能です.
まだMathWorksアカウントを作成していない場合
- MathWorks社の提供する東京大学の包括ライセンス紹介ページにアクセスし,ページ中ほどの「サインインして使い始める」を押してください.
- 既にUTokyo Accountにサインイン済みの場合を除き,UTokyo Accountのサインイン画面が表示されるので,サインインしてください.
- 「Create a MathWorks Account」と書かれたメニューが表示されたら,「Create」を押してください.
- 画面の指示に従い,ECCSクラウドメールなどの,
u-tokyo.ac.jp
で終わるメールアドレスを使用してMathWorksアカウントを作成してください. - 登録したメールアドレス宛てに
service@account.mathworks.com
から認証メールが届くので,記載されたリンクにアクセスします.メールの受信が確認できない場合は,迷惑メールに振り分けられていないか確認してください. - 「所属する学校の Campus-Wide License がご利用の MathWorks アカウントにリンクされました。」と表示されたら準備は完了です.
この手順がうまくいかない場合は,MathWorks社のサポート(service@mathworks.co.jp
)にメールしてサポートを依頼してください.
すでに作成済みのMathWorksアカウントがある場合
- お持ちのMathWorksアカウントのメールアドレスを,ECCSクラウドメールなどの,
u-tokyo.ac.jp
で終わるメールアドレスに更新してください.手順
- MathWorksアカウントページにアクセスし,サインインしてください.
- ページ上部の「プロファイル > プロファイルの編集」を押してください.
- メールアドレスを変更し,「更新」を押してください.
service@account.mathworks.com
から認証メールが届くので,そのメール内のリンクにアクセスしてください.
- MathWorks社の提供する東京大学の包括ライセンス紹介ページにアクセスし,ページ中ほどの「サインインして使い始める」をクリックしてください.
- 既にUTokyo Accountにサインイン済みの場合を除き,UTokyo Accountのサインイン画面が表示されるので,サインインしてください.
- 「Sign in to your existing MathWorks Account」と書かれたメニューが表示されたら,「Sign In」をクリックしてください.
- お持ちのMathWorksアカウントでサインインしてください.
- 「所属する学校の Campus-Wide License がご利用の MathWorks アカウントにリンクされました。」と表示されたら準備は完了です.
この手順がうまくいかない場合は,MathWorks社のサポート(service@mathworks.co.jp
)にメールしてサポートを依頼してください.
基本的な利用の方法
MATLABの機能をすべて使うには,PCにソフトウェア版のインストールを行うことが推奨されますが,PCに十分な処理速度のプロセッサ,および保存領域の余裕があることが必要です.また,インストール時にはインターネット通信が必要となります.
ソフトウェア版で提供される機能の多くはオンライン版でも利用可能ですので,利用開始時に必ずしもソフトウェア版をインストールする必要はありません.
ソフトウェア版のインストール
ダウンロードおよびインストールにはインターネット通信が必要です.ダウンロードセンターにアクセスし,基本的には最新のリリースをダウンロードしてください.
詳細な説明は準備中です.
「ライセンスの有効期限まで、あと X 日です。システム管理者または MathWorks に連絡してこのライセンスを更新してください。」と表示される場合
東京大学でのライセンス契約更新に伴い,このような表示がされることがあります.次の手順で作業することで,ライセンスが更新され,解消されます.- MATLABの「ホーム」タブにある「ヘルプ」メニューから「ライセンス」→「ソフトウェアのアクティベーションを行う」を選んでください.
- アクティベーションの画面が表示されるので,「インターネットを使用してアクティベーションを行う」を選択して進んでください.
- Mathworksアカウントでサインインしてください.
- ライセンスを選択する画面が表示されたら,「MATLAB (Individual)」を選んでください.
- アクティベーションが完了したら,MATLABを再起動してください.
オンライン版の利用
MATLAB Onlineでは,ブラウザからオンラインリソースにアクセスし,ソフトウェア版と同様の操作画面でMATLABを利用することができます.ソフトウェア版ではPC内のデータの保存・読み取りを行うのに対して,オンライン版ではMATLAB Driveにデータの保存・読み取りを行います.利用ブラウザはGoogle Chromeが推奨されています.
MATLAB Onlineへのアクセス
- MATLAB Onlineにアクセスし,サインインします.
- 「MATLAB Onlineを開く」をクリックします.
MATLAB Driveへのアクセス
- MATLAB Drive オンラインにアクセスし,サインインします.
- PCにMATLAB Drive Connecterをインストールすることで,MATLAB Driveのデータを同期したドライブをマウントすることができます.
操作方法の学習
基本の操作から目的別の応用まで,チュートリアル形式で学習可能なオンライントレーニングコースを利用できます.
- オンラインコース一覧から自分に合ったものを選択して受講できます.
- 年に数回,「東大MATLABアンバサダー」による講習会が開催されています.参加申込みを受付中の講習会はアンバサダーポータルサイトに掲載されています.
授業利用についての情報
2022年12月20日開催の「MATLABの教育利用推進に向けた全学シンポジウム」にて,学内でMATLABを活用して教育を行った事例を紹介しています.
また,授業における利用例がMathWorks社のウェブサイトで公開されていますので,こちらも参考にしてください.
MATLAB Driveでのファイル共有
教員から学生にMATLABのサンプルファイルを配布する際に,MATLAB DriveやFile Exchangeを利用すると,より簡単にファイルの受け取りやプログラムの実行ができます.
詳細な説明は準備中です.
MATLAB Graderの利用
学生にスクリプトコードを作成する課題を行う場合,MATLAB Graderを利用することで,提出されたスクリプトに自動で採点・評価・フィードバックを行うことができます.
詳細な説明は準備中です.
高度なライセンスについて
以下の高度なライセンスについて,希望する方に個別に提供しています.
- コンカレント ライセンス
- 演習室等で集中管理しているPCで利用したい場合に適用可能なライセンス認証の形態です.
- Parallel Server
- 複数台のPCやクラウドによってクラスターを構成し,並列計算を行うためのライセンスです.
- 1台のマルチコアPCで行う通常の並列計算であれば,Parallel Computing Toolboxで利用可能ですので,Parallel Serverは必要ありません.
これらが必要な場合は,どのような理由・どのような形態で利用したいか具体的に分かるような情報を添えて,サポート窓口のメールフォームへご相談ください.
参考情報
ユーザコミュニティ(UTokyo Slack)
MATLABの製品更新情報や,利用に関する相談を行えるオープンフォーラムです.学内構成員は誰でも参加可能で,MathWorksエンジニアや他の学内ユーザと情報交換できます.
「東京大学MATLABユーザコミュニティ」という名前のワークスペースがUTokyo Slack内で公開されています.参加の方法は以下のページを参照してください.
→UTokyo Slackに自由に参加できるワークスペースの中から選んで参加する
東大MATLABアンバサダー
「東大MATLABアンバサダー」は,利用方法の講習会や,学内ユーザの交流イベントなどを実施している学生チームです.メールやZoomによる利用相談も行っています.詳しくはアンバサダーポータルサイトをご覧ください.
MathWorksテクニカルサポート
製品の技術的な仕様に関する問い合わせは,以下のページからMathWorks社へお送りください.